ここでは、5つ星のホテルに泊まっている。一泊900元。仮に、中国の金銭的な価値感が日本の1/10~1/8とするならば、日本では一泊10万円級(!)のホテルだ。
しかし、わざわざフロントに電話しないとインターネットにつなげないというシステム。中国語なんて話せないし、日本語スタッフは居ない。なんたることか!
【一日目】
仕方がないので、フロントに電話する。
第一声で「hello」と言ってしまったのがいけなかった。フロントのネーちゃんに英語で捲くし立てられ、困って黙っていると「Mr? OK?」とか聞かれたので、とりあえず「オーケー、オーケー」と言って電話を切った。
ネットには繋げなかった。
【二日目】
ネットに繋ぎたい! しかし、そのためにはフロントに電話しなければならない。でも、英語で捲くし立てられるのは気が重い。
そうだ!hearing,speakingはからきし弱いものの、writing, readingならば中学レベル程度には出来る。英語でメモを書いておき、客室清掃員さんにフロントに持っていってもらおう。
朝、出かける間際、「ネットに繋ごうとすると”チェックインされてない”というメッセージが表示されるんで、チェックインしてって、フロントの人に伝えておいてね」というメモを、チップとともにベットの上に置いておいた。
夜帰ってくると、そのメモとチップは、僕の持ち込んだ雑誌などと一緒に、綺麗に机上に並べられて置いてあった。もちろん、ネットには繋がらなかった。
【三日目】
すげー、ネットに繋ぎたい! 気が狂いそうだ! もう一度、フロントに電話するしかない!
そこで一計を案じた。前回は初手を誤った。だから、今回は一つの言霊を発することで相手の出鼻を挫き、場を支配して、勝利する。僕が英語も中国語も出来ないダメダメな外国人であることを相手に認識させ、相手に高度な英語を駆使させない雰囲気を作り出すのだ。
フロントに電話する。
僕 「こんにちは」
フロント「・・・?」
僕 「・・・はろー?」
フロント「hello」
僕 「アイ ウォントゥ コネクト インターネット」
フロント「Internet?」
僕 「イエース」
フロント「Room number, please」
僕 「えーと・・・、ファイブ オー ツー」
フロント「OK. Please wait a minutes」
僕 「サンキュー」
1分かからず、インターネットに繋げることができた。まさに作戦勝ち。
ただ、少しばかりほろ苦い勝利であった。