手抜き
ロンリーとは、テニス同好会で知り合った。新入時、ヤツは素人だったが、卒業時も素人みたいなものだった。まともに練習してないしな。
追いコン。壇上でヤツは謝辞を述べる。「テニスの二の字も知らない私を…」
テは知っていたらしい。
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ロンリーとは、テニス同好会で知り合った。新入時、ヤツは素人だったが、卒業時も素人みたいなものだった。まともに練習してないしな。
追いコン。壇上でヤツは謝辞を述べる。「テニスの二の字も知らない私を…」
テは知っていたらしい。
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なんで、もぐもぐなんですか?と問われるが、それは僕がもぐもぐ話すから。食べている訳ではない。初対面の人は、だいたい話を聞き取れないらしい。
なるほど、しばしば僕の渾身のジョークがスルーされることがあるが、きっと、それは面白くないのではなく、皆が聞き取れないだけに違いない。可哀相になあ>聞き取れなかった人
そういう話をロンリーにすると、「そもそも君は面白くないから!」と全否定される。じぁあ、面白さの見本見せれ、というと、ヤツは困った挙句に言う。
「一太郎が言ったろぅ?」
ある意味、面白い。
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深夜に仕事中、久々にロンリーから電話があった。第一声は「春…だなあ」。
わー、電話をかけてきた挙句に独り言かよ!こちとら、納期前日で、徹夜状態だというのに!
つーか、「春」と「だなあ」の間に、溜を入れるのはどうかと思うぞ!
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ロンリーと学生時代の話になる。
「ウチのクラスメートには面白い奴いなかったしな」というので、「(お前と)類友なんだから、仕方ないよ」と諭すと、「いやいや、クラスに友達いなかったし!」と友という言葉に過剰反応するロンリー。
あまりに相変わらずなので、なんかちょっとだけホッとした。お互い良い年になるといいよな、ロンリーよ。
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あれは、2002年ワールドカップの頃。日本×ベルギー戦での日本勝利の翌日、会社で10人くらいと話したのだが、誰からもW杯の話が出て来ない。
おかしいよ、W杯は時事ネタだと思ったのに。「稲本の幻のゴールはファールじゃないよね」とか「楢崎のセーブもPK取られて然るべきだよね」とか、にわか評論家を気取りたかったのに。
皆、W杯なんてどうでも良いと思っているのだろうか?
でも…サッカーの話がしたい。ミーハーと言われても良い。サッカーの話を誰かと共有したい。したいのだ!
夜、ロンリーから電話が掛かってきた。チャンス!
ここぞとばかりに「あれだけ決定力不足と言われた日本代表が2点も得点したのは評価だよね」とか「でも、まだこぼれ球を拾ってのゴールだけで、まだ攻撃の形が出来てないよね」とか少ない知識をフル活用してネタ振りしてみたのだが、ロンリーはそれを遮り、熱く語り始める。
「サッカーなんてどうでもいい!
そんなことより、辻仁成が中山美穂と結婚したんだぞ!!」
それ、極めてどうでも良いし…
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あきらかに不幸なのに、「生きているだけで、幸せですから」と微笑む女の子。
その笑顔に衝撃を受けたロンリーは、自分の人生を振り返り、悩み始める。
多分、君の不幸の根源はそこにある。
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ロンリーが部屋を掃除していたら、17,8年前に来た年賀状が出てきたそうだ。今では喧嘩別れして疎遠になった友人からのものらしいが。
そこには、一筆、「友情は金には代えられない」と書いてあったという。
僕は苦笑しながら「随分と重い(内容の)年賀状だな」と言うと、彼はしばらくの沈黙の後、「ああ…。だが、それは、真実だったよ」と答えた。
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もぐもぐ「過去に戻れるなら、いつに戻りたい?」
ロンリー「精子の頃に戻りたいね。自分が受精する前に、隣の精子に道を譲りたい」
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Wild系男に金を無心されて、怒り心頭のロンリー。怒り冷めやらず、ストレス解消のために僕のところまで電話を掛けてきた。
まあ、その男がおかしいのは分かったが、そこまで怒る必要は無いのでは?と言うと
「だってアイツ酷いんだぜ?
『オレには友達が沢山居る』とかほざいていたくせに、金借りる時は 『もう、ロンリーさんしか頼る人が居ないんです』だってよ。矛盾してる!」
「友達が沢山」という部分に過剰反応しすぎだろ、と指摘すると、
「そうそう、オレ友達少ないからさぁ…って、なんでやねん!」
と、ノリツッコミ。その後、自傷発言にダメージを受けたのか、しばし無言のロンリー。僕は何も出来なくて、ただ彼を見守るしかなかった。
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ロンリーからの電話。ヤツの第一声は
「オレ、最近付きまとわれてるんだよ」
全く興味がわかなかったが、儀礼的に、誰に?と問う。ヤツは卑屈に笑い、
「女……じゃない」
と、かなりイラつくギャグを飛ばしてくる。この段階で脱力し、本当にどうでもよくなっていたのだが、きわめて儀礼的に、で、誰に?と問う。
「Wild系」
…Wild系って…。
ここから先は話が長いので要約する。
地元のサークルで知り合った、ちょい長渕系三十路男と意気投合し、一緒に飲みに行くようになったらしい。そこまでは良いが、先日、その彼から電話があり、1万円ほど無心されたという。理由が『出会い系サイトにハマって金が無いから』。
それに対してロンリーは大激怒。
「Wild系の前は格闘オタクに付きまとわれてたし、その前はマルチ野郎だし…もうロクでもないよ。」
と嘆く。
とりあえず、お前が変な人に人気があるのは良く分かった。類友ってヤツね…。
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毎年、年始になると
「友達少ないから年賀状が来ない」
と嘆いてばかりのロンリー。年を経るごとに減っていき、今では数枚程度だそうだ。
ところが、今年は違った。元旦に郵便箱を見ると、そこには溢れんばかりの年賀状が入っているではないか!
「こんなに一杯なんて返事書くのが大変だよ!」
なんて、うれしい悲鳴をあげたところで目が覚めた。これがロンリーの初夢だったそうで…。
この話をしながら、ヤツはハハハと笑っていたが、その声が微妙にうわずっていたのを感じた。だから、オイラは「そんで、今年は何枚年賀状をもらったのさ?」等と、追い打ちツッコミをすることはできなかった。
今年も寂しい年になりそうだなぁ、ロンリーよ。
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高校時代のある日、ロンリーは友人のA男(仮名)から相談を受ける。それは、A男が好きなB子(仮名)に告白したいというもの。そして、A男はロンリーにすがるように懇願する。
「B子に告白するからさ~、ここに連れて来てくれない?
お願い!!」
ロンリーは気乗りしなかったのだが、友人が頭下げて頼んでいるのだから、無下にも断ることも出来ない。しぶしぶ了承し、B子の居る教室に向かった。
教室に着き廊下から中を覗くと、丁度、B子が一人で居るのが見えた。チャンスに思ったロンリーはズカズカと教室に入り込むと、帰り支度に勤しんでいるB子に向かって話しかけた。
「ちょっと来てくれない? 告白し…(たいんだって、A男が)」
告白という言葉に危険を感じたのか、すかさずB子はロンリーの言葉を遮り、
「ゴメン、好きな人がいるから」
と冷たく言い放つと、そのままスタスタと教室を出て行ってしまった。その場に取り残され、一人立ち尽くすロンリー…。
この史上に残る告白大作戦は、A男の代理でB子を呼びに行っただけのロンリーが、全く関係ないのにも関わらずB子に振られるという散々な結果に終わった。
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久々にロンリーから電話があった。しばらくして着信に気づき、折り返したら
「今、M-1見てるから」
という理由で、10秒程度で冷たく切られた。…アイツ、まだ諦めていないな…
ロンリーとの出会いは、かれこれ十数年前になる。
初めて会ったとき、ヤツは中学時代からずっと暖めていたギャグを披露してくれた。
「一太郎は、言ったろう?
二太郎は、煮物を煮たろう
三太郎は、…」
これが十太郎まで続く。最初は面食らい、唖然としたものだ(つか、中学時代から暖めてたって…)。
でも、聞いているうちにだんだん楽しくなってきた。仲間内でも広く知られるところとなり、小さなコミュニティではあったが、ある種のヒーロー(?)として祭り上げられていた。アイツが居なければ、何も始まらないという時期が間違いなくあった。ヤツの黄金時代。
「オレのアイデンティティはギャグだ」と言い切っていたロンリー。しかし、最近は、そんな話も出ない。だいたい愚痴を聞かされて会話が終わる。
でも、ヤツは諦めていなかった。きっと、M-1を見て奮起し、今頃、新作ギャグの製作に取り組んでいるのではないだろうか。年末年始、ヤツの動きに、目が離せないでいる(嘘
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今は故郷にUターンしているロンリー。東京に戻りたいと言う。曰く、
「田舎は詮索が激しい。都会なら、皆、放っておいてくれるから気が楽だよ。」
でも、
「君は人見知りだし、放置されるならば、マジに孤独死するかもよ?」
と問うと、貝のように無言になってしまった。
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こっちの事情はお構い無しで、寂しくなると、電話してくるロンリー。
仕事中、ロンリーから電話が掛かってきたことに気づいた。忙しかったので、1時間後に、喫煙ゾーンに行って掛け直した。そしたら、奴は
「ゴメン、今、テレビ見てるから、後にして」
キーサーマー!!
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真夜中は、いつもの日常とは違った特別な時間帯だ。妙に気持ちが盛り上がり、勢いで好きな女の子にラブレターを書きあげ、次の日の朝、読み返して赤面する。
そんな話をロンリーに振ろうとした。
もぐもぐ「昔、ラブレターって書いたじゃん?」
ロンリー「いや、無い」
もぐもぐ「マジ? じゃあ、告白どうしたわけ?」
ロンリー「テレパシー」
頼むから、違う世界に行かないでくれ…
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やめとけって言ったのに、結局、ロンリーは例のイベントに行ったそうだ。宝石販売のイベントだったらしい。
案の定、イベント会場で揉め、担当の女の子に号泣され、裏から出てきた若造に罵倒され、それでも何も買わずに帰ってきたとのこと。
挙句に僕に愚痴る。「そもそも何で行ったのか?」と問うと、
「だって、新しい友達が出来るかもしれないじゃん…」
ロンリーよ、そこまで飢えていたのか…
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ワン切りですら夢の中。友人から全く電話が掛かってこないことを悩むロンリー。
でも、先日久々に電話が会ったらしい。女の子から。しかもデートにまで誘われたそうだ。曰く、
「今度の日曜日、イベントがあるのでいらっしゃいませんか?」
それ、アポイント商法ですから…。
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俺はまだまだ中途半端。俺がオタクだなんておこがましい。そんなの真のオタクに失礼だ!
と、力説するロンリー。でも、君は、どこをどう見てもオタクですから。
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人は、不幸であると認識した時点から、不幸になる。
だから、ロンリーは幸せを探す。仮に、日常が苦渋に満ちていたとしても、その中に小さな幸せを見つけ出そうとする。
ロンリーの幸せ。
「ペプシを買ったら、オマケが付いていた。ああ、幸せ。」
「事故られ車半損したので中古車購入。車選び楽しかった。ああ、幸せ。」
「チョコエッグを店頭で見つけたが、敢えて買わなかった。我慢できる自分。ああ、幸せ。」
「それ…本当に幸せなわけ?」という僕の問いに、「ああ、幸せだよ!とっても幸せだよ!!」と力説するロンリー。思わず目頭が熱くなった。
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ロンリーはエコーズが大好き。特に"ONEWAY RADIO"が好きだそうな。以下、歌詞引用。
眠れない夜空を抱いて ちっぽけな悩み抱えて
Radioにそっと耳を傾ける
いつだって僕はリスナーで 君の話聞いているだけさ
誰かに言いたい事もあるのに
今夜こそは、Radioと話したい
今夜こそは、僕の話を聞いてよ、DJRadio聞こえているか? Radio僕らの声が
wow 孤独なメッセージ…
「良いよね~!良いよね~!」を繰り返し続け、最後の方は恍惚として、歌を口ずさんだりしている。
ロンリー、気持ちは分からなくもないが、なんつーか、今、お前がONEWAYだから。
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流行語は言うタイミングが難しい。
ロンリーは、どんだけ〜?!を試してみたらしい。
ロンリー父 「そういえば、あれ欲しいなぁ」
ロンリー 「どんだけ〜?!」
ロンリー父 「じゃあ、3つ買ってきて」
普通に会話になってしまったらしい。
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友人はおろか、誰からも電話が掛かって来ないことを嘆くロンリー。
ある日、酒を飲んでいたら、携帯が鳴ったそうだ。慌てて取ると、すでに切られていた。
「チッ、ワン切りかよ」
そこで目が覚めた。
ワン切りすら、夢でしか掛かってこない彼に、明日はあるのか?
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「あのさぁ…ネットを見てたらさぁ、10万円を振込めって表示されたんだけど…」
ロンリー…久々に電話が掛かってきたと思ったら、それかい!
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新人で配属の初日、皆の前で自己紹介を求められ、親指を立てながら、一言。
「友達いない俺だけど、シャイなハートが熱いぜ!」
以降、誰も話しかけてくれなかったという逸話を持つ男、ロンリー。
奴はまだ生きている。
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